フローリングに謎の粉末、それはキクイムシの仕業かも
ある日ふとフローリングの床や木製の家具の足元にきな粉のような細かい木くずが不自然に盛り上がっているのを見つけた時、多くの人は「どこから埃が入ってきたのだろう」と掃除機で吸い取って済ませてしまいますが、もし数日後にまた同じ場所に同じような粉が落ちていたとしたらそれは単なるゴミではなく、家の中に潜む小さな破壊者「キクイムシ」による食害のサインである可能性が極めて高いです。キクイムシとは体長3ミリから7ミリ程度の小さな甲虫の総称で、その名の通り木材を食べて生きる害虫ですが、成虫が木を食べるのではなく木材の中に産み付けられた卵から孵った幼虫が木の内部をトンネル状に掘り進みながらデンプン質を食べて成長し、成虫になって外へ飛び出す際に直径1ミリから2ミリほどの小さな穴(脱出孔)を開け、そこから食べかすや排泄物が混ざった木くず(フラス)を排出するという習性を持っています。この木くずの発見は、既に木材の内部で長期間にわたって幼虫が活動し続けていたことを意味しており、表面には小さな穴が一つしか見えなくても内部は迷路のように食い荒らされ強度が著しく低下している恐れがあります。特に近年はラワン材などの広葉樹を内装材として使用する住宅が増えていますが、キクイムシはこれらの木材に含まれる導管という管に卵を産み付けるため、新築の家であってもフローリングや壁パネル、造り付けの棚などから突然発生するケースが多く報告されています。たかが小さな虫と侮っていると被害は年々拡大し、柱や床板の交換という大規模なリフォームが必要になることもあるため、謎の粉を見つけたらすぐに脱出孔を探し、専用の殺虫剤を注入するなどの早期対策を講じることが、大切な住まいを守るための第一歩となります。