新築なのに虫食い?建築資材とキクイムシの関係
念願のマイホームを建てて新生活を始めたばかりなのに、ピカピカのフローリングや真新しい壁に小さな穴が開き、そこから粉が吹いているのを見つけた時のショックは計り知れませんが、実は新築住宅におけるキクイムシ被害は決して珍しいことではなく、むしろ現代の建築事情と深く関わっている問題です。その原因の多くは、家を建てる際に使用された合板やフローリング材、あるいは造作家具の材料となる木材の中に、製造段階や保管段階で既にキクイムシの卵が産み付けられていたことにあります。木材は加工される前に乾燥工程を経るのが一般的ですが、キクイムシの卵や幼虫は木材の深部に潜んでいるため、表面的な処理や不十分な熱処理では死滅せずに生き残ってしまうことがあり、そのまま建築現場に運ばれて施工され、快適な室内環境でスクスクと育った後に成虫となって壁を食い破って出てくるのです。このような場合、居住者に落ち度は全くなく、明らかな「瑕疵(欠陥)」として施工業者やハウスメーカーに補修や駆除を求めることができますが、キクイムシの生態上、被害が発覚するまでに引き渡しから1年以上経過しているケースもあり、責任の所在や保証期間を巡ってトラブルになることも少なくありません。対策としては、契約時に害虫被害に関する保証内容を確認しておくことや、引き渡し前の内覧会で木部に不自然な穴がないか入念にチェックすることが挙げられますが、万が一被害に遭った場合は、感情的にならずに被害箇所の写真や木くずを証拠として保存し、専門家の意見書を添えて交渉に臨むことが、納得のいく解決を勝ち取るための鍵となります。