マンションやアパートで最も鳩の巣被害が多い場所、それがベランダです。特に、エアコンの室外機の裏や、給湯器の上、プランターの陰といった、少しの隙間と屋根がある場所は、鳩にとって絶好の巣作りポイントとなります。ベランダの平和を取り戻すための、具体的な対策と、安全な掃除方法について解説します。まず、対策の基本は、鳩が「留まれない」「侵入できない」環境を作ることです。手すりや室外機の上など、鳩がよく留まる場所には、剣山のような「防鳥スパイク」を設置するのが効果的です。物理的に着地できなくすることで、休憩場所として使われるのを防ぎます。ベランダ全体を鳩から守るには、「防鳥ネット」が最も確実です。天井から床、あるいは手すりまで、隙間なくネットを張ることで、鳩の侵入を完全にシャットアウトできます。設置には手間がかかりますが、その効果は絶大です。また、鳩が嫌うとされるワイヤーを張る方法もあります。手すりの上数センチのところに、細いワイヤーを一本張るだけで、鳩は羽が当たるのを嫌がり、留まりにくくなります。次に、糞の掃除方法です。鳩の糞には病原菌が含まれているため、安全対策が必須です。掃除を始める前に、必ず使い捨てのマスクとゴム手袋を着用しましょう。乾燥した糞は、まず霧吹きなどで湿らせてから、ヘラや古いカードなどで削り取ります。これにより、糞の粉末が空気中に飛散するのを防ぎます。糞を取り除いた後は、デッキブラシやたわしで水洗いし、最後に塩素系の消毒液(漂白剤を薄めたものなど)や、アルコールスプレーで徹底的に消毒します。糞の臭いが残っていると、鳩はそこを自分の縄張りと認識し、再び戻ってくる可能性が高まります。臭いを完全に消し去ることが、再発防止の鍵となります。これらの対策と清掃を徹底し、鳩にとって居心地の悪い、魅力のないベランダを維持することが大切です。
ベランダの鳩の巣対策と掃除方法