少しでも出費を抑えようと、庭にできたアシナガバチの巣を自分で駆除しようとした私の決断は、結果としてプロに依頼する数倍の費用と、消えることのない恐怖の記憶を残すことになりました。当初、私はホームセンターで二千円の強力スプレーを二本購入し、厚手の作業着を重ね着すれば十分だと考えていました。しかし、蜂の時期が最盛期を迎えていた八月の夕暮れ、いざスプレーを噴射した瞬間、想像を絶する数の蜂が一斉に飛び出し、私の防護の隙間を突いてきました。パニックになった私は梯子から足を踏み外して転倒し、その際にあろうことか隣家の高価な盆栽をなぎ倒してしまったのです。さらに、数カ所を刺されたことによる激しい痛みと腫れで夜間救急に駆け込み、検査と治療、処方薬で一万数千円が飛びました。翌日、腫れ上がった足を引きずりながら、結局は専門の業者を呼ぶことになりました。やってきた業者は私の惨状を見て苦笑いしながらも、残った蜂を一瞬で処理してくれましたが、その際の料金は基本料金に加えて、中途半端に壊された巣の残骸処理と、興奮した蜂への特殊対応として合計で二万五千円かかりました。さらに、壊してしまった隣家の盆栽の弁償代として三万円を支払うことになり、私の「節約」の結果は合計で七万円を超える大出費となってしまったのです。もし最初から二万円程度の適正料金でプロに依頼していれば、私は一箇所も刺されることなく、隣人との関係を悪化させることもなく、わずか三十分で平和を取り戻せていたはずです。この手痛い経験から学んだのは、蜂の巣駆除の料金とは「失敗のリスクに対する保険料」そのものであるということです。プロは蜂を殺すだけでなく、周囲への被害を最小限に抑え、再発を防ぐための完璧な後処理までを請け負ってくれます。自分でやることによる「無料」という誘惑の裏には、怪我の治療費、器物損壊の賠償、そして何より命に関わるアナフィラキシーのリスクという、とてつもない隠れコストが潜んでいます。蜂の巣駆除の料金が高いと感じるなら、一度その作業に伴うすべてのリスクを自分で背負えるかどうかを冷静に考えてみてください。現代社会において、専門的な技術を要する危険作業をプロに委ねることは、単なる贅沢ではなく、最も合理的で経済的な自己防衛の手段なのです。私は今、家の周りを点検して蜂の姿を見つけるたびに、あの時の授業料を思い出し、迷わずプロの見積もりを取るようにしています。それが、私と私の家族、そして大切な家計を守るための唯一の正解であることを、身をもって知ったからです。
セルフ駆除の失敗で倍増した蜂の巣駆除の代償