おしゃれなインテリアとして人気の高い東南アジアやヨーロッパからの輸入家具ですが、これらが思わぬトラブルの運び屋となるケースが増えており、その代表例が「家具と一緒に海を渡ってきたキクイムシ」による被害です。海外で製造された木製家具、特にラタン(籐)や竹、または十分に乾燥処理や防虫処理が施されていない無垢材を使用した家具には、現地のキクイムシの卵や幼虫が潜んでいることがあり、購入して日本の自宅に設置した後に成虫となって脱出してくることがあります。輸入家具に使われている木材の中には日本には生息していない外来種のキクイムシ(例えばアフリカヒラタキクイムシなど)が含まれている可能性もあり、これらは日本の在来種よりも繁殖力が強かったり薬剤への耐性を持っていたりすることがあるため、一度室内に放たれると家具だけでなく家の床や柱にまで被害が拡大し深刻な事態を引き起こすリスクがあります。被害の初期症状としては、家具の下に白い粉が落ちていたり、静かな夜に「カリカリ」という木を削る微かな音が聞こえたりすることがありますが、これに気づかずに放置していると、ある日突然家具の脚が折れたり引き出しの底が抜けたりして初めて事の重大さに気づくことになります。輸入家具を購入する際は、信頼できる販売店を選び防虫処理の有無を確認することはもちろんですが、届いた直後から数ヶ月間は特に注意深く観察し、もし木くずや虫穴を発見したら直ちに販売店に連絡して交換や返品を求めるか、専門業者による燻蒸処理を検討するなどの迅速な対応が、家全体への被害拡散を防ぐ防波堤となります。